食べる!出張経費 -2ページ目

外房勝浦の大冒険? まるろ

朝7時。
車に乗って、海へと向かう。

・ ・・はいはい、どうせレンタカーですよ。
・ ・・どうせ仕事ですよ。
所詮、そんなもんだ(笑)

外房の勝浦へ向かう。
ちょいと打ち合わせ。
新宿のトヨタレンタカーを出発し、
首都高を抜け湾岸を走り、君津から房総半島を横断して3時間半。
普段、運転し慣れない私にはかなりの重労働(笑)

鴨川にて1時間程の打合せを済ませ、天津小湊でちょいと「日蓮上人生誕の寺」に寄・・・ろうと思ったら、駐車場代を取られるような商売っ気丸出しの寺なので車の中から見学し(笑)、
安房勝浦に着く。

「じゃらん」のHPでこれといったところが見つからなかったので、
勝浦市内を車で適当に走ってみる。
小さい町なので、あっという間に商店街が終わってしまう。

・ ・・メシを食うとこがない(T_T)
Uターンしようと思うと、そこは一方通行の出口。
そんなこんなで、取りあえず適当にあった店に入ってみる。

外観は最近できたばかりであろう、小奇麗なカフェ風というか自宅風というか(笑)
しかし店の前に出されている黒板には「しょうが焼き定食800円(金額適当)」とか書かれている。
オヤジな私はそういうとこには期待しないのだが、
逆にキレイな店はトイレもキレイなのでそれはそれで嬉しい。

中に入ると、壁にはたくさんのメニューが掛れた札が貼られている。

「なめろう¥1260(これは正しい・笑)」
そう、外房といえばイワシ料理。
なめろうはその代表選手。
なめろうとは、イワシの刺身を包丁で叩き、味噌と大葉や青ネギや生姜等の薬味と混ぜ合わせた漁師料理。

その昔・・・と言っても10年は経ってないのだが、
会社の独身寮に住んでいた頃、同じ寮の先輩と九十九里へ行き、
イワシ料理専門店に行ったことがある。
そこで食べた「なめろう」・・・臭かった。
生臭い。イワシ臭い。
もう、そのまま(笑)

あれから久しく食べてない。
まぁ、外房に行く機会が無ければ、食べる機会が無い(笑)

「せっかくだから」
やっぱこの精神(笑)
現地でしか食べられないものは、現地に行ったら食う。
それが基本。

・ ・・あの「なめろう」って定食にならないんですか?
「なめろう」は定食じゃなくて一品料理だった。
「¥320で定食になりますよ」

頼んだ直後、キッチンから包丁で叩く音がする。
当たり前なのかも知れないが、「作り置きをしてない」という些細な事が、
現地で食べるか都内の料理屋で食べるかの鮮度の差だったりする。
そんなことを思いながら待ってると・・・

デカイ!
すか○らーくのハンバーグより遥かにデカイ「なめろう」様が鎮座ましました「なめろう定食¥1580」が!(笑)

醤油をつけて口に入れる。

ぷりぷり?
ねっとり?
ぽよぽよ?
たぷたぷ?

難しい・・・
要するに、ぷりぷりねっとりぽよぽよたぷたぷした「なめろう」が、
臭みもまったく無く、程よい薬味の味と共に口に広がる。

すごく不思議な食感。
食べた事が無い。
しかもウマイ。
10年前のあれはなんだったんだろう?
それ程、違う食べ物みたい。

イワシがこんなにウマイとは。
これを「魚の味」と思っていたら、都内じゃいわしなんか食えんわな。

そこで問題が。
ウマイ。
すばらしくウマイんだよ、なめろう。
だけどな、「飯のおかず」にはちとキビシイ(笑)

基本的に、私は「刺身定食」が理解できない方なので、
それを承知のまま頼んだから仕方ないのだが(笑)

食が進む・・・のは「なめろう」だけ。
しかし、デカイから終わらん!(笑)

外房のなめろう。
すばらしくウマイ魚料理だ。

あれを、4人くらいで飲みながらつまんだら最高だろう。
車で、しかも1人で行ってるのが悔やまれる。

・ ・・その後、会社へ戻り、その店をHPで調べる。

「皿うどんの店 まるろ」
何じゃそりゃ?
そうだったのか?(笑)

http://katsuura.009.ne.jp/shop/frame_ns.html

琵琶湖の温かい居酒屋  大津

滋賀の大津に行ってきた。
事前にネットで調べても、ど~もめぼしい店が出てこない。

場所柄、京都から程近く、
歴史的にも文化的にも京都に吸い上げられているのかと思うくらいだ。
まぁ、東京で言えば、埼玉の大宮や千葉市、船橋・市川辺りがそれに当たるかな?
要するに「特徴!」という自己主張が見えない(失礼)。

知っているのは「鮒寿司、鮎」程度。
鮎は季節はずれ、鮒寿司・・・食う自信がねぇ(笑

で、何の下地も持たずに現地。

名古屋からそのまま入り、夕方7時くらいにホテル着。
部屋は湖畔の9Fというコトで、翌朝の景色を期待しつつ、
とっとと外へ出る。

浜大津駅目の前のホテルから徒歩数分。見つけたのが「魚叡(ぎょえい)」という居酒屋。
比叡の麓、どうもその名前に惹かれて入る(笑)

カウンターがイイ感じ。

・・・一人なんで、量の少ないモノって何?
私は少食なので。
「じゃぁ、お刺身は半分にしましょか!」

・・・おぉ!うれしい!
こういう心遣いが、一人出張族にはウレシイんだな。

「今日は“こち”がイイですよ!」
こち(白身の刺身)を頼む。
店名の通り、魚にはこだわっているらしく、すばらしくおいしい。

ちなみに、刺身のツマ・・・つまり(寒いギャグのつもりではない)大根が、
「細い糸状」ではなく「いちょう切り」。
ちょいとそんなとこに普段と違う空間を感じたりする。

・・・初めての大津なんだけど、何かない?(実は2回目だが泊まりは初めて)
「そうですか!じゃぁ琵琶湖のワカサギのてんぷらなんでどう?半分で!」

「琵琶湖の」
これがとっても大事(笑)

小皿に5~6本(匹)。
「塩で食べてください!」

これが驚くほどウマかった。
「ほくほくしてる」という、芋を誉める時の言葉そのもの。
ワカサギというと、どうも「氷の上で釣って食べる」のが醍醐味であり、
他ではそんな食べる機会も無いから、多分「大したモンじゃないのだろう」という先入観があったのだが、
ここで大逆転。
海の魚、特に「きびなご」なんかと違って、ものすごく柔らかい。

オヤジが勝ち誇った顔をしている。
思わず笑顔で返す(笑)

すると、「お兄さん、卵が入ってるのがあるでしょ」
・・・えぇ!気付いてない!
3本目、まだ無い・・・まさか、このまま入ってない?
すると、最後のほうになって、ようやく1本に。
なんだかししゃもみたい(笑)

ふとカウンター上の寿司屋のようなショーケースを見ると、
右端に「春巻き」ちっくなモノが。
メニューと摺り寄せをすると・・・「平目の湯葉巻き」?

「そうです!おいしいですよ!」
もちろん頂く。

平目の切り身を湯葉で巻き、油で揚げる。
芯の平目には、大葉が1枚、アクセントに巻き込んである。
長さ約12cm×太さ約3cm、
それを輪切りにして。

これもまたふっくらしていて感動のウマさ。
魚の食感が、こんなに変わるとはビックリ。
しかも、「比叡の麓=湯葉」という観光客気分がスパイスで加わる(笑)

そんな中、カウンターの向こう側のグループが不思議なものを頼んでいるのが目に入る。
「めはり寿司」
従業員のおねえさんが、葉っぱを出しておにぎりを作り始めた。

・・・何ですか?
「和歌山名物の高菜のおむすびなんですよ」
おぉ!これで鮒寿司は回避できる!
別に強制されているわけじゃないのだが(笑)

「2個で1人前でなんですが1個でイイ?」
・・・なんでイイおやっさんだ(T_T)

海苔の代わりに高菜の葉っぱ。
中の具も、高菜を刻んで。
しかもデカイ。
よくいう「爆弾おにぎり」系だね。

ビール2杯を飲んで2800円くらい。
久々にイイ店を見つけた気分。

でもな・・・大津なんて、そうそう行かねぇし(笑

翌朝、7時前に起きて
カーテンを開けると、そこは朝日の琵琶湖。
う~ん、素晴らしい。



http://www.joysark.com/shop/food/gyoei/gyoei.html



宇都宮 最強の餃子2店


宇都宮と言えば餃子。
今は誰でも思いつくだろう。

JR宇都宮駅の西口を降りると目の前は餃子屋だらけ。
西口を降りると有名な「餃子の像」まである(笑)

官民が一体になっての町起こしが成功した街であろう。
以前より何度も来ているのだが、どんどん新しい店まで出来ている。
だから・・・と言ってはなんだが、ウマくない店も多い。
来る度にどこかしらで餃子を食べるのだが、
新興の店でウマイ店に当たったことがない。

「宇都宮はね、餃子の消費量が日本一なだけで、別に味がどうこうじゃないんですよね」
う~ん、タクシーの運転手さん、名言(笑)

しかし、もちろん全部がハズレなわけも無い。
根拠があるから、これだけ有名になれた。
それは確実に言える。

そんな中で、私の思うウマイ店が2軒。
あまりに有名すぎて「いまさら」という感じな店だが。

「みんみん」と「正嗣」。
どちらも老舗で、ハッキリいって店は小汚い(笑)

共通しているのは同価格で「焼き・水(すい)・揚げ」を3種類のを選べるスタイル。
どちらから始まったか知らないが宇都宮のスタイルの基本となった元祖だろう。

東武宇都宮駅近くのパルコの向かいの路地裏に「みんみん本店」はある。
訳わからん日本語だ(笑)

古~い店を入ると、テーブル席が並ぶ。
メニューは餃子とライス、飲み物程度しか無い。
1人前¥220。
ライスは覚えてない(笑)

大人の男性なら、少食な私でも「焼き2、水1、揚げ1+ライス」くらいは簡単に食べてしまう。
それだけ食べても1000円前後。

その「みんみん本店」から徒歩20秒。
路地からさらに怪しい路地に入ったところに「正嗣」がある。
みんみんより更に安く¥190だったかな?

どちらの店でも共通しているのは「野菜餃子」ということ。
だからさっぱりしていて、軽く入ってしまうこと。
そして何個食べても、何回食べても飽きない。

もう一つ、餃子のたれが辛め。
さっぱりして本体(笑)に対して、しっかりした味付けのたれ。
それを好みで調整できるから、自分好みの味で食べられる。
この辺りが、その2店の強みなのかな?

逆に、2店の違いは・・・
難しいねぇ(笑)
だって、同時に並べて食べないじゃん。
そりゃご近所だから、「食べ比べをするぞ!」というのも楽しいだろうが、
出張で一人で行った際にはねぇ・・・(苦笑)

「あっちのが甘味が!」とか、「こっちのが大きさが!」というのは、
行った人の楽しみとしてとっておいて下さいな。

ちなみに、数年前に嫁さんと旅行で行った時は、「正嗣」はやってなかったので、みんみんしか行けなかったのね。

この2つのお店で食べていると、
ほとんどの人が持ち帰りを買って帰る。
・ ・・結構、観光客ばかりなのね(笑)

もちろん私もご多分に漏れず、お持ち帰り。
焼く前の生餃子を冷凍で売っている。
これが嫁さんの実家とかに好評なんだよね。

ちなみに、駅のお土産物屋とかで売ってる餃子はねぇ・・・
せっかくならコッチで買った方が遥かにお薦め。
まぁ、そんなとこで買ったことないから偉そうなことは言えないのだが(苦笑)
でもみんみんは駅ビルに入っているし。

で、家に持ち帰って食べる時は、
やっぱり「焼き」餃子がウマイね。

みんみん http://www.minmin.co.jp/
正嗣 http://www.ucatv.ne.jp/ishop/masashi/



(写真は後日)

軽井沢の老舗  フレスガッセ 

私にとって軽井沢は「庭」みたいなもんだ。
こう書くと「う~ん、ブルジョア~」と勘違い人もいるかも知れないが、
そんなことはない。
地元が群馬の高崎で、あの辺しか遊び場が無かっただけの話だ(笑)

とはいえ、私が遊んでいた頃からずいぶんと変わり、
バブル期のタレントショップ全盛の時代を経、新幹線が通り、駅がきれいになり、
今、別の意味で話題のプリンスホテルのアウトレットが登場、
人の流れが完全に変わってしまった。

そのアウトレットに仕事がある。

群馬側からトンネルと抜けると・・・そのはやっぱり雪国だった(笑)
しかし、ここ数日の暖かさのせいか、新幹線を降りても暖かい。
ちょっと期待はずれ。
はずれてくれて良かったのだが。

朝10時に客先に着いて1時間ちょいのお仕事。
毎度のことだが、移動時間の割に仕事量が少ない(笑)

ランチタイムを目指して仕事量を調整する。
で、アウトレットから反対口に回ってその店に向かう。

フレスガッセ。

・ ・・昔の田舎の定食屋のような店構え。
中に入ると、昭和30年代から使われていると思われるようなテーブルとイス。
壁は・・・。
オブジェも・・・。
う~ん・・・コメントしづらい(笑)

とかく、「ソーセージ盛り合わせ定食¥1155」を頼む。
もちろん、壁にかかったメニュー表は手書き。

「お待たせ~」
味のあるおばちゃんが持ってくる。

どうも、何となくすべてのバランスが変(?)なんだよね。
フレスガッセという店名。
数十年を経た日本風な定食屋。
それと共に経て来たおばちゃん(笑)

いや、悪い意味で言ってるんじゃないのよ、
古き良き避暑地の風格と言うか・・・言えないか・・・???(笑)

で、次の変なバランスが定食そのもの。

太いフランクフルト3本。
同じ皿に、とんかつ屋のようなキャベツ(でも切り方は荒い/笑)
ごはんと味噌汁。
割り箸とナイフとフォーク。

???
いいのか?
いいんだろう。
まあいいじゃん(笑)

そんなこんなで、太いフランクフルトにナイフを・・・

ぷちゅっ!

肉汁が飛び出す。
たぶん、「元祖でぶや」だったら、ココで何かコメントする瞬間だろう。

それにしても大量の肉汁。
噛むと、またじゅわぁ~っと・・・

いや、ウマイ!
荒挽き具合が気持ちいい!
たぶん下茹でしたものを軽くフライパンで焼いてある。
その、ホンの少しの焦げ目が皮のパキパキ感がまたたまらない。。

太さ2cmくらい。
長さ約10cm。
1本なんてあっという間(T_T)

さぁ、2本目。
・ ・・ん?やっぱ?
そう、味が違う。
そりゃそうだよな、「盛り合わせ」なんだから。
全部同じだったら「盛り」だ(笑)

2本目は香辛料の香りが効いている。
これが多分、「荒挽きポリッシュ」だろう。

で、3本目。
これが私が一番、ウマかったのだが、
生のコショウの実かな?
緑色の辛い粒が入っている。
唐辛子系の辛さでは無く、コショウの辛さ。
まぁ・・・であればコショウか(笑)

総じて言えるのは、粒マスタードをつけるのがもったいない!
ソーセージと一緒についてきて、
少しづつ付けてみたのだが、
せっかくのおいしいソーセージに対して、
味を消してしまうとまでは言わないが、何も無い方が遥かにウマイ。
そんなソーセージは珍しいんじゃないかな?

出て来た時、¥1155はちょいと高いかな?と思ったのだが、
食べてみれば満足。
でも、もう1本、欲しいかな?

やっぱ、本当にウマイ店は巨大資本の商業施設では無く、
こういったところに隠れているのね。


http://www.jalan.net/kanko/SPT_166021.html

大阪カレー対決 その2 なんばウォーク黒門屋

その日は朝10時前に関空ヘ着いた。
珍しく予定が詰まっていた出張だったので、
事前の調べはして行かなかった。
いずれにしても何度も来ている大阪、
しかもランチだけなので、大した下調べもする気は無かったのだが(笑)

新今宮で打ち合わせを終わらせ、近所の串カツでも行きたかったのだが、
時間の都合上、なんばへ移動した。

・ ・・なんばなら何でもあるだろう。
そりゃ大都会ですからね。

地下鉄なんば駅を降り、目的地の「ひっかけ橋」に向かう途中、
なんばウォークの地下街を歩いていると、いかにも大阪らしき看板が。

「黒門屋」

大阪の市場といえば「黒門市場」、
前回、食べたのがインデアンカレー、
ちなみに前々回に食べたのは某J軒という有名店。

「大阪はカレーマニアが多い?」
根拠のない発想で、取りあえず入ってみる。

中は狭く、カウンターだけ。
ランチタイムなので、サラリーマン風のオジサンが多い(自分を含む)

「どうせ経費で落ちる」
そんな貧乏根性から一番高いものを頼む。

「からコロカツカレー」

もうわかるだろう。
唐揚げとコロッケとカツが乗ったカレーだ(笑)
それで850円だったかな?
相変わらずイイ加減で申し訳ない。

カレーは・・・普通。
唐揚げ・・・普通。
コロッケ・・・普通。
カツ・・・もういいな。

要するに「ココイチ」系の、ごく普通の「カレースタンド」
しかし、そこでふと思う。
「普通」というのは非常に大切。
今日は経費だからこそ、一番高いものを頼んだが、
経費じゃなく、日々のランチだったら・・・
せいぜいカツカレー止まり(?)。

とすれば、黒門屋、なかなかのモンじゃないか?

確かにインデアンカレーはウマイ。
でも、こっちのがしっくり来る。

そんな感じのカレー屋だね。
まぁ・・・でも、観光や出張で来て「B級グルメ」というなら
やはりインデアンかな?

ジャンルが違うということで納得しよう!(笑)
http://www.nambawalk.or.jp/shop_map1-1.html

地方色の豊かさを実感 岐阜県大垣の鰻

岐阜というのはなかなか行く機会が少なかった。
が、昨年(2004年)の秋、仕事の縁があり、大垣に行く事になった。

大垣のイメージ・・・
何も浮かばん(笑)

いや、「全く」じゃない。関ヶ原の合戦の際に石田三成が布陣したとか、
東海道の宿場町だとか、大垣共立銀行だとか・・・
これがいっぱいいっぱい(笑)

というコトでネットで調べる。

大垣名物とは!!!
・・・何も出て来ねぇ(T_T)
こんなコトを書いたら強烈に失礼なにだろう(笑)
いや、あるんですよ。
和菓子だとか、「四鳥」という超高級と思われる料亭だとか。

でもさ、和菓子じゃ飲めねぇ、高級料亭なんて行けねぇ。
コレが現実。

ということで、何はともあれ現地へ!

朝イチで岐阜羽島駅からタクシーで平田町という町へ行き打ち合わせをし、
昼もだいぶ過ぎた頃に大垣に着く。
あまりに整備された町並に驚く。

大垣という町は、松尾芭蕉の終焉の地ということで、
町おこしのテーマが芭蕉らしい。
至る所に観光客集めのための努力が見られる。
駅から徒歩数分の観光案内所なんて立派。
取りあえずそこへ飛び込み、観光mapらしきものを手に入れる。

で、見つけたのが「川魚料理 川貞」

・ ・・なるほど、大垣という内陸の町であれば川魚!
鯉や鮒?それとも別の魚?
来たいが膨らむ。

観光半分にチンタラと約10分程歩く。
すると目の前に巨大な文字「川貞」と。

・ ・・???
・ ちょい待て!
「うなぎ川貞」

あぁ~!川魚料理って、要するにうなぎかよ!!!

鰻は好きだよ。
三島でも浜松でも都内でもよく(?)食うよ。
でも・・・川魚料理・・・ん~確かにな・・・
微妙に腑に落ちない(苦笑)

とはいえ、時間も時間。3時近かっただろうか?
途中に目ぼしい店も無かったので入ってみる。

店の中は昭和がにおう(笑)

メニューには「おおどん¥3000」などもあるが、
「ランチとして経費で落ちる程度」の「うなぎ丼・竹」を頼む。
オーダーを取りに来たおばちゃんも、なかなか味がある(笑)

5分程で出てくる。
フタを開けてビックリ、「まっ黒やんけ!」
別に関西人ではないのだが。

今まで見た事のない黒さ。
・ ・・まさか黒焦げじゃ。

一口食べてみると、その黒さの理由がわかる。
「甘い」

今まで食べていた鰻とは全く味付けが違い、かなり甘め。
もちろん嫌な甘さでは無いのだが、
余りの味の違いに驚いた。

その糖分の多さゆえ、焼けば焦げ目が多くつくのだろう。
しかし、だからといって焦げ臭いわけでは無い。

私の知っている範疇の鰻を「関東風(名古屋の櫃まぶしも含めて)」と仮定するならば、
関東風はかなり上品な仕上がり。
「大垣風(川貞風)」は、素朴で田舎風だが、力強さを持っている。
それがまた一気に食えてしまう不思議な強さ。

まさか、鰻にそんなに味の違いがあるとは・・・
「日本中を飛び回る」と言い切る割には落とし穴だった(笑)

「どちらが好みか?」と聞かれると、普段から食べ慣れている方かも知れない。
しかし、この味を知らない人が「かわいそう」と思える程うまい。
やはり日本の地方色の豊かさ、それを実感できる。

ちなみにHPで見ると、タレは戦争中に持って逃げた程らしい。
詳細はそちらで。

う~ん、満足。

「先入観を持たずに何でも食ってみる」
改めて思い知らされた店だった。
http://www.ogaki-tv.ne.jp/~kawatei/

大阪カレー対決!その1 インデアンカレー

「大阪のカレーはインデアンだ~!!!」と叫ぶ御仁がいる。
勝手にリンクを貼ってしまうが「やまけん」氏。

私は出張に出る前には必ずチェックするHPである。

あそこまで熱く語られると行きたくなるじゃねぇか!
相変わらず単細胞(笑)

ということで、インデアンカレー。

名前からしてインパクト有り。

本店を探す時間が無かったのでクリスタ長堀という地下街の中にある店へ。

思ったより遥かにきれい。
ん~、今どき。

フードプロデュースという職種がある。
大雑把に言えば、ブランド力のある老舗と組んで店鋪拡大、場合によってはFC(フランチャイズ)化する職業。
どうもそんなニオイがする。
確証は無いが。
完全に職業病だね(笑)

座ると、水と無条件で酢漬けのキャベツが出て来た。
酢キャベツというと「たいめいけん」を思い出す。
それよりちょいと酢が効いてる感じかな?
いずれにしろ、あまり酢が得意ではない私もおいしく食べられる。

メニュー表を探すと・・・無い。
その間におばちゃんが「何にしましょう?」
・ ・・要するに、店の前のサンプルで決めて来いってことね。
今更、外で確認するのも恥ずかしいので、
「何がある?」
「カレーとハヤシライス」です。

メニューは2つだけ。
ハヤシライスとカレー。
でもよ・・・カレー屋なんだからカレーだろ(笑)

しか~し!
「ライスですか?スパですか?」
・・・おいおい、専門用語かよ(苦笑)
カレーと言っても、「カレーライス」と、「スパゲッティ掛け」があるようだ。

・・・そりゃ滅多に食えねぇ方をだろ。
コレが私の基本方針(笑)

辛いモンが得意な私は「3段階プラス(正式名称は忘れた)」をオーダーする。

一口食べる。
辛くない。
・ ・・ない・・・ない・・・・・結構、辛いじゃん!(笑)
ちなみに「結構」というのは私の基準。
他の方々には「かなり」でしょう。

しかし、その次の瞬間、甘さが来る。
・ ・・う~ん、よく書かれているのはコレなのね。

インデアンカレーのコメントが書かれているHPには、
必ずと言っていい程、「辛さと甘さのバランス云々」とある。
はっきり言って使い古された言葉だが、
ここの店は確かに「辛さの中の甘さ」が感じられる。

加えて、酢キャベツとのバランス。
いい具合に辛さを和らげてくれる。

多分、「洋食屋に期待するノスタルジックなイメージを持つカレー」なんだな。
だからスパゲッティの麺はもちろん太めのやわらか目。
それが無理なくゴハン代わりとしての存在感がある。
さすがにそれを「洋食屋風」というには無理があるが(笑)

そういう意味で「大阪名物」と呼ぶのに充分な貫禄を持ったカレーだろう。
だからこそ・・・やっぱ本店で食べてみたいね。

会計をし、キッチリ領収証をもらって店を出ようとすると・・・
隣の客がゆで卵をのせて食ってるじゃねぇか!!!

・ ・・おばちゃん、言ってくれれば売り上げ100円(予測)したのに(T_T)
絶対リベンジしてやるぜ!

http://gourmet.yahoo.co.jp/gourmet/restaurant/Kinki/Osaka/guide/0203/P012644.html

越後湯沢の鉄人

越後湯沢はやっぱり大雪だった。
TVでは連日、大雪の報道がされていたのは知っていたし、
心の準備もできていたが、現実に見るとやっぱり驚く。

「越後湯沢なんて、スキー客しか来ない観光地」
こんな先入観があるから、さほど期待はしていない(失礼)

ホテルに荷物を置いて、早速、温泉に入る。
温泉といっても、所詮はビジネスホテル。
薄暗~い感じの、ただの風呂。

それでもそれなりに満足して、食事に出かける。
足元に雪対策のためのスプリンクラーの小さいのが水を撒いている。
そんな中を一人で居酒屋を探すオッサン・・・
寂しい絵面だ(笑)

・ ・・結構、お店があるのね。
それが第一印象。
東口のホテルに泊まったのだが、繁華街(?)は西口側だというので、
駅を通り抜けて行ったら、結構、お店が多い。

その中で、1軒の小料理屋に入る。
「ひょうたん瀧」。
http://www.yuzawa.or.jp/foods/taki/

ちょっと高そう。
「卵焼き¥800」
まぁ・・・いいか。

「スキー客しか来ない」という先入観があるため、
イメージは軽井沢・清里(笑)
要するに、大した居酒屋なんて無いと思っていた。
だから多少高くても、「うまいモンを食おう!」と思って。

中に入ると、いかにも地方の小料理屋さん。
TVはあるわ、座敷きだわ。
で、一番奥、調理場に向かったカウンターに座る。
中ではオヤジさんと、息子とおぼしき青年が料理をしている。

ビールを頼んでお通しが。
これがビックリ、うまい。
白身の魚の西京焼き。
何の魚だか聞かなかったが、西京焼きって、おいしくない店は本当においしく無い(笑)

で、メニュー。
「卵焼き¥800」・・・う~ん、気になる・・・えぇ~~~!!!
「鵜骨鶏の卵焼き¥3,000」!

はぁ・・・こんなのが食えるお大尽がいるんだ・・・(T_T)
あたしゃ食えません(涙)
こんなの食った日にゃ~、お母ちゃんに怒られる。

心で泣きつつ、他を見ると、他は案外、安い。

「オジサン、何がお薦め?」
「今日はね、白身(の刺身)がいいのが入ってるよ」

いつものごとく、刺身系。
しかし、私としては海から遠いところなら「料理系」が食べたいんだな。

「じゃぁ、イカのワタ漬けなんかどう?」
・・・そうそう、そういうの!
「あとね、マイタケのてんぷらとか」
おぉ!そういうのだ!

その2つと、温泉卵をを頼む。

まずはワタ漬け。
実は「ワタ漬け」という名前では無かったのだが忘れた(笑)

小鉢に、イカのワタを輪切りにした、レバ刺しをもうちょい茶色くしたようなものが出てくる。
大根おろしとレモンが添えられて。

これがまた、驚く程うまい。
いい感じで塩が効いてて、新鮮で。

そして、そのネットリ具合が酒に合う!
私はビールしか飲まないが、
もし日本酒党なら、越後まで来て飲まない手は無い!
・・・が、やっぱり私は飲まない(笑)
でも、すげぇ~合うんだろうな。

もちろん自家製とのこと。

感心しながら食べているとオヤジさん、テンプラの準備を始める。
「料理は腰だよ!腰で作るんだよ!」という言葉が聞こえて来そうな程、
オヤジさんの「衣を作る動作」はリズミカル(笑)

後でネットで調べたら、オヤジさんは都内のどこぞの料亭で修行してたらしい。

で、出て来たマイタケのてんぷら。
・ ・・巨大。こんなのを一人で食えってか?
手のひらよりデカイじゃん(苦笑)

「塩が振ってありますので、そのまま召し上がって下さい」
はぁ・・・そうしますが・・・何ぶんにも・・・

しかし、マイタケって、そこらのスーパーで売ってるのとは香りが違うのね。
しっかり香りが濃い。

「半分、天然モノなんですよ」
・ ・・半分天然?
どうやら、どこぞの「自分ちの山」で育てたものを仕入れているとか。

温泉卵も、地鶏のものらしくなかなか。

最初のイメージがナメ切っていた分だけ非常に満足。
温泉街でも探せばいい店があるのね。

しかし・・・
今度、行く機会があれば絶対に大人数でだ。
食い切れねぇ。

ビール2杯と上記で3200円くらい。
いい気分で会計を済ませて、立ち上がると・・・
調理場でオヤジが卵焼きを作っている。

「おじさん、それが卵焼き?大きいねぇ、今度、一人じゃない時に頼むわ」
「これが鵜骨鶏のだよ」
・・・!!!

やっぱり食べられるお大尽がいるのね(T_T)
いいんだ、いいんだ・・・
私は「ひとり」だから食べられなかっただけなんだから・・・

三大と言えば・・・


ビール・発泡酒・ビール風雑酒でしょう。

ウチはもっぱら「その日に一番安く売ってるヤツ」ですが・・・(T_T)

けったいな組み合わせ「瓦そば」  北九州門司港

「あまりおいしいモンじゃないので、こちらで食べましょう」
・・・えぇ~社長~~~(T_T)

取引先のアイスクリーム屋さんの社長夫妻とランチを食べることになり、
心の中では瓦そばを狙っていたのだが、
最初っから否定されてしまうと、
いくらずうずうしい私でも言うに言えない(笑)

結局、瓦そばの店の隣の店で食べることになってしまった。
別に悪いわけじゃないのだが、
東京で食べるランチとさほど変わらない。

瓦そばとは、確かにけったいな食いモンである。
どう考えても、その存在意義が全く理解できん。

何で瓦に蕎麦なんか乗っけるるねん!
何で蕎麦を焼くんや!!
何でレモンなんぞが!!!(笑)

全然、わかんねぇ・・・

だ・か・ら・こ・そ!
出張先の名物なら食ってみてぇ~。

気分は熱く盛り上がっていたのだが、
しかしその目論見はこっぱ微塵。
こうして初の瓦そばとの巡り逢いは不発に終わる。

そして9ヶ月後の2004年12月。
再度、門司港への出張が決まる。

先方の社長にアポを取ると、
「すいません、その日は不在なんですよ」

チャンス!食える!

いや、決して社長が苦手とか嫌いとかじゃない。
「社長が瓦そばが好きじゃ無い」ことが問題(笑)

午前中の一仕事を終えると店長さん、
「あの~、社長の奥様が、もうすぐ来ますので一緒にお昼でもいかがですか?」

まさか~~~!

予想外の一撃。
今回、食べられないと、また1年持ち越しか?
嫌な予感。

「お待たせしました、さぁ、ご飯食べに行きましょう~」
とても明るく元気な社長婦人。

「あっちのラーメンがおいしいのと、そこの回転寿司がおいしいのと・・・」

やばい、間髪入れずに指定されてきた(´ロ`;)
ここで言わねば!

(恐る恐る)「あの~瓦そばなんかいかがです?ほら、東京には無いんですよ・・・」

「あ、あんなので宜しいんですか~?(非常にあっけらかんと)」
・・・あんなの(´Д`;)

そりゃ~よ~、冒頭からボロクソ書いているが、
写真を見る限り、ゲテモノは乗ってない。
ただ・・・組み合わせが意味不明なだけで(笑)

ともかく、奥さんと店長さんと私の3人で「元祖瓦そば たかせ」に入る。

「瓦そば3人前と、うなめし1人前ね!」

選択の余地はないらしい。
まぁ、瓦そばが食えりゃ、こちらは満足なのだが、
うなめしって何?
瓦そば3人前をキッチリ頼んでるじゃん。

「瓦そばってね、とっても軽いんですよ~。あれだけじゃ、私でも足りないの!」
終始一貫してテンションの高い奥さん。
なるほど、それで「うなめし」が必要なのね。

「実は、私は瓦そばは大好きなんですよ。よくお店の子を連れてくるんです」
それは一安心。

そうこうしているうちに、出て来た瓦。

本当に瓦やんけ!

いや、わかってはいたけどさ、
本当に出てくると、驚く・・・んじゃなくて、笑ってしまう(笑)

しかも、茶そばが真緑なところが、更に「観光地用」な色使い。

「写真撮らせて~!」
「じゃぁ早く撮って!そばが焼けちゃう!!!」

おいおい・・・焼くための瓦じゃないんかいな(?_?)

瓦の上に茶そば。そして錦糸玉子、牛肉、海苔、レモン、もみじと積み重なっている。
しかも3人前が一緒に出てくるから、レモンが3枚も(笑)
つけ汁も温めてある。

「レモンはお好みで絞ってね。私は絞らない方が好みなんですけど、みんなはいっぱい絞りますよ」

ほぉほぉ、なるほど。
初めての食べ物は、やはりセオリー通りに食べてみたい。
だからレモンをしこたま絞る。

そして一口。

うまい!

そう、ウマイの。
どちらかと言えば焼そばに近いのだが、油っ気が少なく、またレモンを絞っているので、
爽やかな香りと食感。

・・・こりゃ軽く食えちゃうな。

どれも取り立てて珍しくないものなのだが、それが組み合わさると全く異質な料理に。

見てくれの派手さや、茶そばの色を見て、ハッキリ言うとナメていた。
「名物にウマイもの無し」系かと思っていたが、
決してそんなことはない。

食べ進むうちに、瓦に触れている部分が、パリパリに焦げてきて、
それがまた違う食感へと変わって行く。

で、最後の方はパリパリになったそばが・・・板状に貼り付いて。
・ ・・あぁ、だから急がせたのか(笑)
そんなことはもちろん、口には出さない。
とはいえ、それはそれで充分においしい。

食べ終わりそうになった頃、「うなめし」登場。
形式としては「ひつまぶし」と同じ。
しかし、関東・東海辺りで食べるより、はるかに甘い味付け。

どうやら九州の鰻は、かなり甘めらしい。
ちなみに、大垣で食べた鰻もかなり甘めの味付け。

やはり醤油の違いか?
鰻は次回以降の宿題として挑戦しようと心に決める。

瓦そば。

会社の近所にあったら、ランチに行くことは多分あり得ないだろう。
1000円以上するし。
しかし、門司港へ行ったら、絶対に食べないと後悔する(笑)
本当は山口県のナントカ温泉らしいけど。

だけど・・・次回は大盛りで!
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